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三世代で語り継がれる亡き祖父

祖父は凡庸な人だと思っていた。でも、葬儀に参加した時に認識が変わり、今も認識が変わり続けている。そんな祖父について語ってみようと思う。

私は昭和が作った典型的な核家族の長男に生まれた。父が転勤族と呼ばれる仕事に携わっていたため、引っ越しが多く祖父母と触れ合う機会はほとんどなかった。そんな私も色々な偶然が重なり祖父母の住む地へ越してきた。今まで顔を見せるのにすら時間的な苦労があった距離感が一気に近づき、祖父母孝行が出来ると勝手に意気込んていた矢先だった。突然祖父が帰らぬ人となった。

祖父の葬儀には100名を越える列席があり、祖父の日常を知らなかった私には衝撃的だった。そんな祖父だが、祖母は自分の旦那を悪くも言う。しかし話を最後まで聞くと必ず、祖父の悪口は言わないし、悪いことを端から言おうものなら必ず弁護している始末だ。私は結婚という経験をしていないので良くわからないが、夫婦の妙というのがこういった感じなのだろうか。

祖母からよく祖父にまつわるエピソードを教えてもらえる。三世代同居の良い点だろう。祖母が懐かしげに祖父の話をすると、両親や私がそれを拾って亡き祖父をネタに皆で思い出を噛み締めて談笑になる。これが我が家の日常風景となった。最近三回忌を迎えるまで、祖父は忘れられずに食卓の話題に登り続けていたし、これからも時に話題の中心になっていくだろう。亡くなってなお、話題に登り続ける存在感。私も死ぬ時はこうありたいと思わずにいられない祖父の影である。絆という言葉は語るに難しいが、これがうちの絆エピソード。どんなに破天荒な生き様でも、死してなお語り継がれる存在でありたいと思ってしまうのは祖父の影響だろう。

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最終更新日:2014-04-23 11:23

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